フォルダをひとつのイメージに統合する

GraphicConverterで少し遊んでみた。

ファイルメニューの下の方にあるこの機能、使った事のない人も多いかと思います。
どのようなものかと一言で言うと、フォルダ内の画像をすべて一発で合成してしまう機能です。
とはいえ同一人物を双子にしたり、海バックを山バックに変えたりといった複雑な事は出来ません。
実用的かどうかは使い方次第ですが、とりあえず遊んでみました。

●合成

主に木や落ち葉を写した物、15カットに適用してみた。
仕上げに彩度を少し上げ、色相も少し回転。アンシャープマスクをかけてある。これはこれで面白い。

●ノイズ低減

三脚などにセットしたカメラで沢山の静止画を撮影し、この機能を使って合成すればランダムノイズが目立たなくなります。
今回はCMOSネットワークカメラの素材をいじってみました。

まずはネットワークカメラの動画をキャプチャーします。何を使っても良いのですが、HDの中にあったQT Caponeというソフトを使いました。このソフトはデスクトップの指定座標を指定サイズでキャプチャーし、QuickTimeの動画に保存するソフトです。残念ながら今は配布先が行方不明で新たに入手は出来ませんが、探せば似たようなソフトもあるかと思います。

キャプチャーを開始すると指定したフォルダにpict形式のファイルが沢山作成されます。このステップの後動画の保存に入りますが、今回は静止画が必要ですので動画の保存場所指定前に(キャンセルを押すとこれらファイルは消えてしまうので注意。)このファイルを直接使っちゃいます。

GraphicConverterのファイルメニューからフォルダをひとつのイメージに統合する…を選択し、先ほどのフォルダを指定。後は勝手に合成してくれます。
左の写真は100枚ほど合成させた物です。実際はこんなに多くなくても十分かと思います。

右の写真は元画像のうち一枚。ノイズ量とディティールを比べてみてください。
寝ているのであまり動いていませんが、動体の場合は当たり前ですがぼやけて(ブレて?)きます。
今回はノイズも多く、手軽に大量のファイルが得られるネットワークカメラで試しましたが、基本的には動いてさえいなければスチルカメラでも同じです。ただ、三脚を使用しての撮影なら低感度も使用出来るので、もともとノイズを目立たなく撮影出来るのですが…天体写真向きでしょうか。

●疑似HDR画像

もともと3Dでテクスチャーに使う為作るレンジの広い画像のことらしい。Photoshop CS2では段階露光された画像からHDRを作る機能が追加された。(本来HDRとはハイダイナミックレンジのファイルのことだが、トーンマッピング後の写真の呼び方が日本では定着していないので、とりあえずHDRと書いています。)
今回GraphicConverterで似たような事が出来ないか試してみた。

まずは段階露光した画像を用意。今回は2段ごと3カット用意した。手持ちなので少しズレが出てる。当たり前だけど三脚使った方がいいでしょう。
画像クリックで別ウィンドウに拡大画像を表示します。

そして「フォルダをひとつのイメージに統合」…結果は左の様に。

Photoshopに持っていき、色相彩度のコントロールとトーンカーブでシャドーを立ち上げ、ハイライトを圧縮してみた。

一部キリヌキ。特に空に溶け込んでいる葉っぱを見て欲しい。
上は+2ノーマル
真ん中は「フォルダをひとつのイメージに統合」処理後。
下はそれをトーンカーブでいじった物。