投稿日:2025-08-21

響きのパターン 〜 文章や俳句に隠された「共通認識」とアレンジの力

写真も言葉と同じ、伝えるための手段

言葉には意味があり、ルールがある。

それを誰しもが知っている「共通認識」として使うことで、全く何も知らない相手にも、自分が伝えたいことを伝える事ができる。

NotebookLMによる音声解説

わかりやすい文章とは何か

先程書いたそのルールに従い、より伝わりやすい組み立てがされている。

共通認識としての枠組みから、外れない事が前提としてある。


では、わかりやすい俳句とは何か。

俳句には文章とは違ういくつものルールがある。文字数のルールもそのひとつだ。

短い言葉でより情景や心情を伝える為に、その文字数ルールの中で限りなく抽象化する。


文章も俳句も、共通認識としてあるルールに従うことで相手に伝える仕組みを持っている。

共通認識には知識だけでなく、経験や体験も含まれる。つまり、「暗黙知」と呼ばれる物も含まれている。


「こうすればより理解されやすい」

「こうすればより綺麗な流れになる」

「こうすればより印象付けやすい」

など、少しテクニックを使う事で更に伝える効果を上げる事ができる。


専門用語や熟語

言葉の意味を新たに作ったり、組み合わせることで、そのまま使うより遥かに短く伝える事ができる。

言うなれば電話番号で言う短縮番号であり、URLならば短縮URLだ。

その意味を知らない相手には伝わらないが、知っている相手には簡単に伝えやすいという利点がある。

しかし、共通認識としてあるものではないので、使い所に注意が必要だ。

理解されないばかりか、誤解も生じやすい。


俳句における特殊性

その専門用語や熟語と似たような使い方がある。

それは大量の情報を極短い句に収める為に、暗黙知として収める形。

すなわち、共通認識ではないが、「これ、知ってるよね?パターン156と同じだよ」のように、誰でも知っている共通認識ではないが、ある程度認知されている幾つものパターンが使われる事で、同様にそのパターン150番台を知っている人には伝える事ができる。すなわち、専門用語や熟語に近い。


ならば、言葉の中でも、より周知されていない言葉…例えばパターン900番台の周知率が全体の0.1%しかなかったとしよう。

そのパターン915番の表現方法を使用した句が相手に伝わる可能性はかなり低くなることはすぐに分かる。


どのようにパターンの区分けが行われるか

そこにも一定のルールがある。

より使われやすく、周知されている物の方が若い番号に入れられる。

より使われやすいとは、

・よりわかりやすい

・より印象に残る

・(ブームや広告、インフルエンサーが取り上げたなど、何かがキッカケで広まったため)より周知されている

などにより周知率が上がる。


高番号台のメリット・デメリット

パターン900番台のデメリットは周知されていないため、伝わりにくいこと。

ならばメリットは?

新鮮味があること。新鮮味があるため、斬新に思いやすいこと。つまり、伝わらないが印象に残りやすいという奇妙な事が起きる。

そのため、印象を残す為に伝わらなくても良いのでわざと使うこともある。

例えば、お笑い芸人の決め台詞、語呂がいいだけの流行り言葉、よく考えると意味がわからない歌詞などがある。

そのような「印象重視で内容は特にない物」はまた区分けされ、例えば1000番台に収められる。


では話をパターン915番を使った俳句に戻そう。

誰でも知っているわけではないが使うメリット。それは新鮮味や斬新さが出て印象が残りやすいから。

しかし、同時に内容も伴わないと1000番や2000番台に区分けされ、評価はそれ以上上がらず、より若い番手に上がることもない。

番手を上げる為には内容がしっかりとあり、同時に印象が強く伝わりやすい物でないとならない。

しかし、先程書いているように、番手が上がるほど周知され新鮮味は少なくなるという矛盾が生じる。


その矛盾をどう乗り越えるか

若い番号つまり、より周知されたパターンでありながら、少しアレンジされた新たなユニークなパターンを生み出すことである。

周知されたパターンなので認知はされやすい。伝わりやすい。

しかし、今まで知っているパターンとは少し違う。その違いにより印象が強くなる。


誰も知らない今までとは全く違う新しいパターンでは誰も理解できない。

しかし、誰でも知っているパターンを少しアレンジする事で強い印象を残す事ができる。

音楽でのカノンコードのように。

その矛盾を超える工夫こそが、表現の面白さであり、人の心に響くのではないだろうか。

ジャンル: 哲学・思想 カテゴリー: 表現

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